小学校5年生の理科では,メダカを飼育する勉強があります。
私は,5年生の担任になったことをきっかけに,自宅でもメダカを飼育することが趣味になりました。
簡単と言われるメダカ飼育なのに,私は失敗して全滅させてしまった経験があります。
その経験から学んだことを子どもたちに伝えたら,教室でのメダカ飼育が驚くほどうまくいきました。
みなさんもメダカ飼育をしてみませんか?
実は,学校で飼育するメダカの多くは死んでしまいます。
それほど正しい飼育方法を知っている人は少ないのです。
私の経験上,メダカの飼育の達人になるために必要なことは,子どもでも理解できるちょっとしたコツです。
他の先生にも教えている方法を,5つのステップ+番外編1で紹介します。
メダカを【長生きさせる】コツ①~④
ステップ1 水道水を入れる時はカルキ抜きを使う
ステップ2 小さい水槽にしない。メダカを入れすぎない
★ステップ3 エサをあげすぎない
ステップ4 夏の暑さ・冬の寒さの対策をする
メダカを【増やす】コツ⑤
ステップ5 メスが産んだタマゴを集める
番外編 水草を入れておしゃれにするときの注意点⑥
ステップ3が最も重要なポイントになります。
ステップ1 水道水を入れる時はカルキ抜きを使う
これは,メダカ飼育の基本になります。
水道水にはメダカの体に悪いものが入っています。
カルキ抜きの液体を混ぜてあげると,メダカの住みやすい水になります。
市販のカルキ抜きなら何でもよいですが,私のおススメはGEXのメダカ元気という商品です。
カルキ抜きを使わない場合は,水をくんでから1日置くとよいと言われています。
ステップ2 小さい水槽にしない。メダカを入れすぎない。
はじめは小さい水槽にたくさんのメダカを入れたくなるものです。
私は,それで失敗をしました。小さくておしゃれな水槽は上級者向けです。
初心者におススメなのは,横45cmの水槽に10匹です。
水量が計算できる場合は,30リットルに10匹くらいです。
最初は水槽の大きさのわりに物足りなく感じるかもしれませんが,メダカは増えるので楽しみにしていてください。
ちなみに,イラストの水槽はメダカを入れすぎです。
ろ過装置はあったほうがよいです(コケ防止のため)。
★ステップ3 エサをあげすぎない
子どもには「エサのつぶ1つが小さいおにぎり一つ分だと思ってエサをあげよう。少なくても平気。卵を産むときは1日3食。冬は昼ごはんだけ」と伝えていました。
メダカ飼育で最も重要なのがエサやりです。
エサやりはとても楽しく,あげた分だけメダカは食べてくれます。
慣れてくると,人を見ると口をパクパクさせてエサを欲しがります。
「かわいいなぁ」と思ってエサをたくさんあげると,メダカはすぐに死んでしまいます。
死因は水質悪化です。食べ残したエサが腐ったり,水槽にフンがたくさんたまったりするからです。
人間と違って,メダカは数日エサを食べなくても生きられます。
毎日エサやりをするときには,少しの量をあげるのがよいです。
エサを食べていなくて,やせた子がいてもあげすぎてはいけません(おなかの調子が悪い子かもしれません)。
その子に食べさせるつもりであげすぎてしまうと,水槽全体が調子を崩してしまいます。
また,夏と冬で回数を与える調整しましょう。
ステップ4 夏の暑さ・冬の寒さの対策をする
メダカは暑さに弱いです。
猛暑の予報が出たら,日陰などの涼しい場所に水槽を引っ越ししましょう。
学校の校舎は3階は1階より熱気がたまりやすいです。
5年生の教室が上にある場合は,夏休み中は1階の教室で育てたりします。
冬の寒さ対策は,寒い日はエサをあげないことです。
メダカが水槽の下の方でじっとしているときは,あまりエサを食べません。
元気に水面に食べにくるとき(水温の高いとき)に少しあげましょう。
ステップ5 メスが産んだタマゴを集める
「タマゴを産んだメスを小さなケースに移して,タマゴを落とすまで待とう」
メダカの産卵期は春~夏前,夏の終わり~秋です。
ある日をきっかけに,卵を持っているメスがいることがあります。
メダカはタマゴや赤ちゃんをエサと勘違いして食べてしまう生き物です。
親メダカとタマゴを分ける必要があります。
小さなケースにメスを移動して,夕方ごろ,元の水槽に戻してあげましょう。
とても簡単にタマゴが回収できます。
番外編 水草を入れておしゃれにするときの注意点
小さい浮草は,やめましょう。
水面全体に広がると,取り除くのに苦労します。
成長の遅い水草を選びましょう。
水槽のメンテナンスが簡単になります。
陰性水草と呼ばれる水草が枯れにくく,おススメです。
【まとめ】
うまく育てるとメダカはびっくりするくらい増えます。
メダカ飼育の楽しさが一人でも多くの人に伝わると幸いです。
コメントで質問や相談をしていただけると,次の記事を書く励みになります。
よろしくお願いします。