おとなしい子に対する2つの注意点【おとなしい子=いい子ではない】

子育てのコツ

テレビのニュースを見ていると,事件の報道の後に「おとなしい子だった」「こころ優しい子だった」など,犯人の人柄を取材している姿をよく見ます。
たくさんの子どもを見てきた私から見ると,決しておとなしい子=いい子ではありません
おとなしい子の中にも,悪いことを考えている子は一定数います
この記事では,わが子がおとなしいと思っている保護者の皆さんに,2つの注意点を紹介します。

注意点はこの2つです。
インプットが得意なことを認めよう
②30歳ごろまでは人格形成が続いていることを意識しよう
それでは,くわしく説明します。

インプットが得意なことを認めよう

おとなしい子は,インプット(覚える・見る・気づく)が得意です。
学校で悪いことをしている同級生を見て,「ああすると怒られる」「こうすると先生にバレる」と気づくため,おとなしく振舞うのです。
それによっていい子に育つことが多いわけですが,最初に書いた通り一定数は悪いことも考えるようになります

インプットが得意な反面,おとなしい子はアウトプット(話す・伝える・自己主張する)が苦手です。
わが子がおとなしいと思ったら,アウトプットが苦手なことを理解しましょう。
心配な方は少しずつ練習をしていくことをおススメします。
(学校でもいろいろな活動をしますので,その中で自然とアウトプットの力も育っていきます)

30歳ごろまでは人格形成が続いていることを意識しよう

学校という場所はおとなしく過ごしても,無事に卒業することができてしまいます
つまり学生時代は,おとなしくてもやり過ごせるのです。
社会人になると子どもが自立したと思いたい気持ちもわかりますが,人格形成は社会人になっても続いています。
働き始めると上司や同僚との関係の中で,学校とは違う方法で自分を評価される場所になり,おとなしい子は比較的苦労します。
学校では起きない挫折や周りからの誘惑があります。
一説では30歳ごろまでは思春期と言われているほどです。
社会人になってからもわが子の様子を見守っておくとよいでしょう。

まとめ

ニュースで事件の詳細を報道しているのを見ると,教師として「犯行の手口は紹介したらいけない!模倣犯(マネする子)が生まれてしまう!」と思うことが多々あります。
その時に頭に浮かぶのは,学校ではおとなしくしているインプットが得意な子たちです。
子どもには個性があります。
お子さんが個性に合わせて,心豊かに成長することを願っています。

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