教師の給料が安すぎると思う理由4選【月給は平均より高いのに】♯教師のバトン

働き方について

先日,「教師の給料」がツイッターでトレンド入りしていました。
教師という仕事ですが,月給は平均賃金よりも高いわりにブラックな職場としても有名です。

現役教師の私が感じていることを記事にします。

結論から言うと,
労働時間のわりに安い(①勤務時間が長い②休憩がない)。
激務のわりに安い。(③肉体的負担が大きい④精神的負担が大きい)
ということになります。

私自身は給料を上げてほしいのではなく,働き方を変えてほしいという願いを込めて以下の記事を書きます。

① 勤務時間が長い

 地域にもよりますが,朝8時30分から夕方4時30分までが勤務時間とされています(休憩については②で後述します)。
 しかし,現実的には勤務開始前に教室の窓開けをしたり,勤務時間後にテストの採点や翌日の授業準備をしたりと,残業がとても多いです。
 中学校では,部活動の時間が夕方6時ごろまであり,平気で勤務時間を過ぎているのは有名な話ですね。
 小学校でも,子どものいる時間にテストのまるつけはできませんから,残業が当然になっています(残業代はありません)。
 保護者によっては,「夜7時以降じゃないと電話に出れない」という方もいます(お気持ちはわかりますが,おかげでこちらは残業です)。 

 勤務時間で帰ればいいと思う方もいるかもしれません。
 しかし,毎日時間通りに勤務をしていても,いい加減な仕事ぶりならば,保護者からも同僚からも,間違いなく苦情がきます。
 もちろん,きちんと仕事をして定時で帰宅することには何の問題もありません(それができる教師は少ない)。
 
 最近は学校に勤務時間を管理し,月の残業時間が45時間を超えないように通達が来ました。
 でも,業務の方は一切減りません
 仕事に慣れない若いうちは自宅と学校を往復する日々です。
 残業時間が45時間を超えていても,事実を報告しない人が多いのが実態だと思います(少なくとも私の周りではそうです)。
 教師の給料を時給にしたら何円になるのでしょうか?
 私が休日に自分の時給を計算したら,「税引き前給料÷勤務時間」で時給は約1000円でした。

② 休憩がない

 教師はいつ休憩していると思いますか?
 労働基準法では8時間を超える労働には休憩時間が設定されることになっています
 地域にもよりますが,教師の休憩時間は給食中(30分)や児童の下校後(15分)など,全職員で一律に設定されています。
 
 でも,
 子どもがいるのに,給食中に休憩などとれません
 児童の下校後には部活動があります。
 もし,全職員で一律に休憩などとれば,その時間に問題行動が多発するでしょう。
 荒れた中学校では,授業が終わっても次の授業の先生が来るまで,先生は教室を出ないということもあります。
 目を離したときに問題行動が起こるからです。安心してトイレにも行けないこともあります。
 休憩なしの長時間勤務は,かなりきついです。

③ 肉体的負担が大きい

 教師は基本,立ち仕事です。
 そして,授業中は教室中を歩きまわります。
 小学校では子どもと一緒に遊んだり,中学校では部活動の指導で運動部であれば体を動かしたりします。
 
 教師は意外と肉体労働です。でも,これは何とかなります。問題は次です。

④ 心理的負担が大きい

 これが一番大きい問題です。
 教師は採用されたらすぐに担任になります。
 つまり,即戦力で仕事をすることになります。
 お客さんとして参加する教育実習とは違い,自分で一から学級づくりをするのはとても大変です。
 保護者や同僚に気を使い,学級がうまくいかない時には,自分を責めてしまう先生もいます
 「先生だったらしっかりしてよ」とか,「うちの子は特別にこうしてください」とか,様々な声が学校には来ます。
 私も,うまくいっている先輩教師の姿を見ながら,なんで自分はうまくできないのかと悩んでいました。とても心の負担の大きい仕事だと思います。

【まとめ】
 高い給料をもらっている,教師の勤務実態を書きました。
 子ども30人を相手にするのは,慣れていても結構しんどいです。
 私個人としては,給料の改善よりも,勤務実態を改善してほしいと願うばかりです。

 どんな仕事にも悩みはあると思います。
 ここに書いたのは,教師だけの悩みではないのかもしれません。
 給料がもらえているだけ幸せかもしれないと思う今日この頃です。  

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